BL レビューブック

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LIFE 線上の僕ら《BLCD》

LIFE 線上の僕ら 

原作・イラスト: 常倉三矢

キャスト: (伊東晃) 新垣樽助×興津和幸 (西夕希)

 

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あらすじ:

幼い頃から死ぬまでの二人の一生を描いたお話。学生時代思いの通じ合っていた二人が、社会に出て世間の価値観揉まれ…。歳を重ねていくごとに変化していく二人の愛情表現や価値観に注目です。

 

原作未読。

 

このお話は二人の年齢によって区切って話を進めて行く形です(例えば21歳の俺ら~)。

 

中学高校大学そして社会人と年代によって考え方や二人の関係も変化していくのが感じられて、まるでアルバムを見返して思い出話を聞いているような感覚になります。

 

学生時代、二人きりの世界観で生きていた時は生き生きしていて二人とも可愛いです。この線から外れて歩いたら、氷の剣山に落ちるぞ〜〜なんて言って遊んでたのは微笑ましかったな。

 

 

社会人になり、世間の価値観に揉まれ苦しむ様はリアルで切なかった。特に30代、やっぱり親の期待とか子供とか、将来への負担が募る感じがすごくリアリティあって、物語を自分と重ねて共感できると思う。

 

構成的に年代で区切ってあるのは時間経過を理解しやすい反面、それぞれの年代で起こる事件が淡々と進められていて、少し物足りない気がしました。

特にこのお話は現実味が強く読者も二人の感情を共感、感動しやすいはずなのに、盛り上がるべきシーンが淡々としていたり、そもそもなかったりと、とても残念だった…。

 

 

 

例えば(★ネタバレ→)二人がアラスカで再会するシーン。夕希もっと怒り狂っていいんじゃないかな。晃が数ヶ月、一年かけて夕希に誠意を伝えてやっと振り向いてもらえるくらいの方が現実味ある。夕希が意外とあっさり受け入れてて残念。

もう一つは晃が亡くなるシーン。夕希が晃をどれだけ愛していたか悲しむ姿を通して見たかったな。そこが一番のクライマックだと思うんですが、晃が亡くなったと思われるシーン後、まさかのすぐに数年後の年代へ話が移ってしまいました。夕希が晃を失って苦しむ場面が全くなく、ちょっとびっくりしました。

 

まあ夕希がずっと独白しているような感じなんですが、BGMもあまりなく、(実際はCDを聞いてるんですが)物語を見ているというよりは、本当に誰かの話を聞いているようで、少しつまらない部分が長かったです。特に前半。

 

 

全体的に見て、泣くほどではないですが感動できるお話だと思います。特にすごい事件が発生するわけではなく、現実感のあるゲイカップルの一生を描いたという感じです。

 

声優さんの演技についてはお二人ともお上手だと思いましたが、そもそもキャラクターが話の内容に合わず現実味のないキャラなので、仕方ないかもしれないけど、演技は少し大げさで自分的には嘘っぽく感じました。

50代の声質はあんまり若い頃と変わってなくてちょっと聞いてて何歳かわからなかったな。でもおじいさんになった時の声は素晴らしかったです。老人特有の掠れた感じとか、話すスピードとか。

 

 

自分なりに得点をつけてみました。各部門10点満点です。

 

声優の演技 5

キャラクター 4

内容 6

セリフ 6

音楽、効果音 5

 

 

総合的に見て10点中6点というところですかね!

 

 

まあ、人に勧めるほどでもないが、聞いて損はないと思います。

 

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!